奇妙な撮影会

トマトはどうした?
 トマトには撮影会を自粛するよう言いました。今年からトマトは K という品種に変えています。種が安かった (80 粒-¥400) のです。ですが安いからいいトマトができないとは思いません。桃太郎にすべきだったと言うなら、同じ畑に桃太郎も育てて比較すべきだったのです。というのも昨年桃太郎には渇水という利 (?) がありました。それでも7月中旬には灰色カビで全滅しています。逆にK には天敵の雨続きです。春には遅霜、風、マルチシートがめくれ幼木をことごとく折られたこともあります。わき芽で生きていますが、順調に来ている木と比べて枝振りが良くなくもう枯れてきています。(6.25現在) 同じところに植えてもストレスの有る無し、気象条件で差 がつくのですから品種の優劣などそう簡単に付けられるものではありません。それでも K は今年かぎりと考えています。優劣は付けられないと言いましたが、味に関しては別です。硬いという顧客からの苦情もありますが、とう立ちした野菜のように蔕の部分が果肉に食いこんでいる、その食べられない面積まで卑しく食べようとするからいけないのです。いや、そんな問題ではなく、小さいのも、大きく成熟したトマトも味に差がないという不可思議にして困った特徴が K にはあるのです。桃太郎でもおいしくないトマトはできるのに、渇水も、水分の摂り過ぎも、大きくても小さくても味が変わらないでは対策の立てようがない。K は希望がないトマトです。
 以上、K が撮影会に出られない事情はこんなところでしょうか。ただ出られないからといって自棄になられては困ります。7 月を過ぎても出荷数が思うように伸びず、昨年比で10 万近い売り上げ減(推定)を齎してくれそうな K ですが、桃太郎の出荷が終わったのは7.17 です。7.17 を超えるのは確実ですし、私には秋にトマトを出荷するという永遠の夢があります。見たところ K の方が健康な木は多く残っていますし、寝かし植えですから根が丈夫で、病気さえしなければ晩秋まで生きられるのです。ただ、生きられたというだけでは卵を産まない雌鶏と同じです。それも自給ではなく、出荷。ハードルは高いですが、秋(晩秋)の撮影会に注目しましょう。
  7.21 撮影会の参加者名簿:
   南瓜、メロン、キャベツ、葱、玉葱、ピーマン、獅子唐、平豆、インゲン、じゃが芋、胡瓜、ナス計12名。